
環境を変えることは 自分を変える大きなチャンス
黒住 龍彦さん(岡山県)
令和6年度卒業生 / 文系×陶芸デザインコース
令和6年度卒業生 / ビジネス系×マンガ・アニメーションコース
自分の意思でKIBIに来ることを決めたので、寮生活への不安はそれほどありませんでした。中学生の頃に起立性調節障害だったので、入学して最初のうちは目が覚めてもしんどい日もありましたが、少しずつ学校の生活リズムに慣れ、やがてしっかりと起きられるようになりました。
寮生活では、洗濯や掃除などの生活面は1週間ほどで慣れましたが、人間関係の緊張感はしばらくありました。最初は「自分から行動しないと」と思い、積極的に話しかけたり、完璧な自分を演じようとしたりして、疲れてしまった時期もあります。
でも、やがて自分らしく振る舞えるようになったら、友人たちとも自然に過ごせるようになりました。学校以外の時間に一緒に遊んだり、ご飯やお風呂を共にしたりする日常が新鮮で、家で過ごすよりも寮の方が楽しいと感じるほどでした。
オープンスクールで感じていた、KIBIの先生方の優しさや熱意のある印象は、入学後も変わりませんでした。面倒見の良い先生が多く、困った時には親身になって相談に乗ってくれるので、とても安心感があります。厳しさもありますが、それも「生徒を大事にしてくれているなあ」と伝わってきます。
1年の時から3年までお世話になった大好きな先生がいるのですが、いつも笑顔で接してくれて、ネガティブなことを言わない印象がありました。そんな先生だからこそ、自然と信頼できました。頼れる先生がいるというのは、学校生活を頑張れる大きな理由の一つだと思います。私は、入学してからKIBIを辞めたいと思ったことは一度もありません。
2年次からのコース選択に向けて、1年次に興味のある分野を体験する機会があることは、自分に合うか合わないかを知れるので、とても良いと思いました。どのコースも楽しかった印象がありますが、その中でマンガ・アニメーションコースを選んだのは、「趣味を学べる!」と感じたからです。
3年生の自由制作では、自分でテーマを決めてひたすら作品づくりに取り組むのですが、それが一番楽しかったです。仕上がったときの達成感は、何ものにも代えがたいものでした。コースの授業や美術部での経験を通して、デザインの仕事に携わりたいという気持ちがはっきりして、卒業後はデザイン系の専門学校に進むことに決めました。
やりたいことがあるけれど、不登校などで自信をなくしている人にKIBIはおすすめです。ほかの学校ではなかなか得られないような、貴重な経験がたくさんできました。ここで得た経験は、一生の財産になると思っています。KIBIに来て本当に良かったです。
寮生活だったからこそ、お互いの素の姿を理解し合い、自然と信頼関係が生まれたのだと思います。友人や先生との距離も近く、少しずつ周りの人に頼れるようになっていきました。
また、KIBIで身についたのは、規則正しい生活リズムと体力です。毎朝の点呼のおかげで、自然と決まった時間に起きる習慣がつき、登下校や日々の生活の中で、気づけば体力もついていました。
寮生活はやってみないとわからないので、KIBIにちょっとでも興味があって、前向きに考えられそうなら、チャレンジしてもいいんじゃないかと思います。先生や友人と信頼し合える環境で、コース・行事・部活など幅広く挑戦できるので、一歩踏み出したいと思ったら、ぜひ来てほしいです。
進路を選ぶ上で大切なのは、本人が自分の人生を主体的に考えられること。そのために、できるだけ多くの選択肢を用意してあげるのも、親の大切な役割だと考えています。
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